「すぐに返事が来ると思ってたのに、なんでまだ？」
新入社員のあなたが、業務中にふと感じた小さなイライラ。
実はそれ、社内チャットあるあるです。
本記事では、社内チャットでの「返事が遅い」ことによって感じるストレスの正体と、その背景にある職場環境やコミュニケーションのギャップ、そしてモヤモヤを解消するための工夫について、ストーリー形式でわかりやすくお届けします。
🧑💼 入社3か月目、新人・ナナミのモヤモヤ
都内のIT企業に入社して3か月目のナナミは、仕事にも少しずつ慣れてきたころ。
その日は、上司のタカハシさんに確認したい案件があったため、Slackでチャットを送った。
「お疲れ様です。○○の件ですが、今週中の対応でよろしいでしょうか？」
送信時刻は10:12。
いつもならすぐに「了解！」とスタンプ付きで返ってくるはずなのに、今日はなぜか既読になっても音沙汰なし。
15分後──30分後──
ナナミ（あれ？どうしたんだろう。忙しいのかな…？ でも見てるっぽいし…）
次第に不安とモヤモヤが膨らんでいく。
🤔 なぜチャットの返信が遅れるのか？
ナナミのように感じたことがある方は、決して少なくないはずです。
では、なぜ返信が遅れるとモヤモヤするのでしょうか？
その理由を掘り下げてみましょう。
① 即レス文化に慣れすぎている
LINEやSNSでは「既読＝すぐ返事」が暗黙のルール。
しかし、ビジネスチャットは“今すぐ返事するツール”ではありません。
上司や先輩は複数案件を並行して対応しており、手が離せないことも多々あります。
② 忙しさが見えないから
チャットは無音で届くことも多く、相手がどれほど忙しいかが見えません。
ナナミも、タカハシさんが「上層部向けの資料作成に集中していた」ことを後で知って、ちょっと反省しました。
③ 後回しにされてると感じる
読んで無反応だと、「軽く見られてるのかも」と思ってしまいがち。
でも実際は、“しっかり考えてから返そう”と丁寧に対応しようとしている場合もあります。
④ スタンプ文化の誤解
ビジネスチャットではスタンプの使い方にも差があります。
「了解スタンプ＝OKの意味」と受け取っていたのに、相手は「あとでちゃんと返すつもり」だった…というすれ違いも。
🛠 モヤモヤを解消するには？新入社員ができること
では、どうすればモヤモヤせずに済むのでしょうか？
ナナミのような新入社員でも実践できるコツを紹介します。
● ① チャットに「希望返信タイミング」を添える
「今日中に確認いただければ助かります」
「急ぎではありませんが、週内にご確認お願いします」
といった具合に、相手にペースを渡すことで、相手も安心して後回しにできます。
● ② メールや対面、電話との使い分けを覚える
チャットが読まれていない or 忙しそうなら、別の手段に切り替える判断も大切。
「チャットで反応がないので、口頭でお声がけしますね」と言える勇気もプロ意識です。
● ③ メッセージは“結論先出し”で簡潔に
長文すぎると、読むのにエネルギーが必要。
「○○についてご相談です。以下3点確認お願いします」
のように、要点を見せると返信もしやすくなります。
● ④「言いそびれ」があるなら、まずはリセット
返事が来ないまま放置→どんどん言いにくくなる…という負のスパイラル。
そういうときは、あえて
「すみません、再送させてください🙏」
と最初からやり直してしまうのも一手。
👔 上司や先輩はどう思ってる？
ナナミが後日、タカハシさんに「返事がないと少し不安でした」と素直に伝えたところ、
「ごめんごめん、あの時データまとめてて通知消してたんだよね」
「そういう時は、スタンプ1つでも送ってって言っていいよ！」
と、拍子抜けするほどあっさりとしたやり取りに。
実は上司や先輩側も、新入社員が“気を使って声をかけられない”ことに気づいていないことが多いのです。
だからこそ、
- 自分から「言って大丈夫」と確認する
- 先に「お忙しい中すみません」と一言添える
- 反応がなければ「後ほどまたご確認お願いします」と優しく再送
こうした工夫で、コミュニケーションはぐっと円滑になります。
✅ まとめ：チャットの返信には“余白”も必要
「即レスが正義」という価値観から少し離れて、
「今は相手の手が空いてないかもしれない」
「後でまとめて対応してくれるのかも」
と少しだけ想像力をもつこと。
そして、
「返事が来ないのは自分が嫌われてるからじゃない」
「言いにくくなる前に、気軽に声をかけてみよう」
という前向きな意識が、働きやすさにつながります。
社内チャットは便利な道具である一方、“使い方”を間違えると不安やすれ違いの原因にもなり得ます。
ナナミのように、「モヤモヤしてたけど、案外なんてことなかった」と気づける経験を重ねることで、
職場での人間関係も、きっと少しずつスムーズになっていくはずです。
📌 最後に一言
新入社員の皆さんへ。
「チャットの返事が遅い」とモヤった時には、
“一歩引いて考える”癖をつけることが、ストレスを減らす近道です。
ちょっと勇気を出して声をかける、
返信が来なければ優しく再送する、
相手の事情を思いやる──
そんな行動が、あなたの信頼と安心をつくっていきます。
