回転寿司の皿の色はなぜバラバラ?価格表示と戦略の関係

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グルメ

回転寿司に行くと、ベルトコンベアの上を色とりどりの皿が流れていますよね。赤、青、金、緑、黒──色とりどりの皿が流れてくる様子は見た目にも楽しく、食欲をそそります。

でもふと疑問に思ったことはありませんか?

「なぜ皿の色がバラバラなのか?」「色ごとに意味はあるのか?」

実はこの色分けには、価格表示というわかりやすい理由と、お店側の戦略的な工夫が隠されているのです。本記事では、回転寿司の皿の色にまつわる仕組みや背景、さらには戦略的な意味までを詳しく解説します。


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✅ 皿の色は「価格」を表している

UnsplashRizal Saputraが撮影した写真

最も基本的な理由は、皿の色によって価格を示していることです。

回転寿司チェーンでは、注文のたびに金額を尋ねることなく、皿の色で値段がわかる仕組みになっています。

例えば:

  • 白皿:100円
  • 赤皿:150円
  • 青皿:200円
  • 黒皿:300円
  • 金皿:500円

といった具合に、色ごとに明確な価格設定がされているため、
客は皿を見ただけでその価格を判断できます。

このシステムにより、注文時に店員とのやり取りが不要になり、会計も皿の枚数と種類を数えるだけでスムーズに行えるのです。

また、小さな子どもでも「高い皿」「安い皿」が直感的にわかるため、ファミリー客にも好評な工夫といえるでしょう。


✅ なぜ「色」が使われるのか?

では、なぜ価格表示に「数字」ではなく「色」を使うのでしょうか?

その理由は次の3つです:

1. 視覚的にわかりやすい

遠くからでも色の違いはひと目でわかります。

数字が書いてあるだけでは、手に取るまでわかりにくいですが、色分けされていれば流れてくる時点で価格帯を判断できます。

2. 飽きさせない演出効果

カラフルな皿が流れてくることで、視覚的に楽しい演出になります。

見た目の鮮やかさは、お客の購買意欲を刺激する要素のひとつです。

3. 客単価のコントロール

高級感のある金や黒の皿を混ぜることで、「高級皿も食べてみようかな」と顧客の心理を動かすきっかけになります。

このように、単なる価格表示にとどまらず、心理的な戦略も取り入れられているのです。


✅ 色と価格の組み合わせは自由?

皿の色と価格の組み合わせは店によって異なります。必ずしも「白=100円」「赤=200円」と決まっているわけではなく、
各チェーンごとに独自の設定がされています。

また、皿の模様や形、質感などで差別化するお店もあり、ブランドイメージの一部として色を活用しているケースもあります。

一部の店舗では、

  • 季節限定メニューに特別な皿を使う
  • フェアやキャンペーンで「当たり皿」を用意する

といった仕掛けもあり、色の使い方にバリエーションを持たせることで飽きさせない工夫をしています。


✅ チェーン店ごとの戦略の違い

それでは、具体的に大手回転寿司チェーンではどのように皿の色を使い分けているのでしょうか。

● スシロー

スシローでは、「白皿」は価格固定ではなく、ネタごとに価格が異なる“自由価格制”が導入されています。さらに「赤皿(180円)」「黒皿(300円)」「金皿(360円)」などがあり、価格帯によって皿の色・質感・重厚感を使い分けています。

白皿=基本皿でありながら価格変動があるため、色の意味と価格が完全には一致しない新しいスタイルです。

● はま寿司

はま寿司は、基本的に税込110円の均一価格がベースですが、「金皿(150円)」「プラチナ皿(280円)」などで特別メニューを提供。皿の色は特別感や注目を集めるツールとして活用されています。

また、注文方式中心であるため、「皿の色による価格表示」よりもビジュアルや話題性に重きを置く方針となっています。

● くら寿司

くら寿司では、従来の「皿色=価格」の方式を廃止し、タッチパネルで価格を表示・注文するスタイルに統一。

色付き皿は現在ではフェア演出や限定メニューの見た目強調に使われるのみで、価格の識別には使われていません。

また、AIによる自動皿認識で会計をスムーズにするシステムも導入され、色よりもIT活用による効率化が主軸となっています。

● かっぱ寿司

かっぱ寿司でもかつては皿の色で価格を表していましたが、現在は完全に廃止

すべての商品はタッチパネルから注文され、価格表示は画面上に限定されています。皿の色はあくまで演出要素となり、価格情報を持ちません。

このように、かっぱ寿司も「色=価格」という伝統的なスタイルから脱却し、ビジュアルの自由度や演出性を重視する方向へと舵を切っています。


✅ 色が持つ心理効果を活用している

色彩心理学の観点からも、皿の色には興味深い工夫が見られます。

  • 赤・オレンジ系:食欲を刺激する
  • 金・黒:高級感、希少感を演出
  • :清潔感や爽やかさを連想

このように、料理の魅力を高めたり、皿に手を伸ばさせる工夫として色彩が活用されているのです。

特に高価格帯の皿に金や黒を使うのは、見た目にも「高そう」「豪華そう」という印象を与えるため。実際に同じネタであっても、皿の色が変わるだけで“特別感”が出ることもあります。


✅ 回転寿司が仕掛ける「戦略」

実は皿の色は、価格表示や視認性だけでなく、客単価を上げるための販売戦略にも組み込まれています。

たとえば:

  • ベルトに高価格帯の皿を多めに流す
  • 人気メニューに高級色の皿を使う
  • 安い皿はあえて控えめな色で目立たなくする

こうした工夫で、お客の選択を自然に誘導し、無意識のうちに単価の高い皿を取らせるような仕組みが作られています。

また、イベント時に特別な色の皿(「金皿が流れたら当たり」など)を使うことで、遊び心や話題性も提供しており、リピーター獲得にもつながっています。


✅ まとめ:皿の色は情報と戦略の融合

回転寿司における皿の色は、単なるデザインではなく、

  • 価格表示の役割
  • 視覚演出による楽しさ
  • 高級感の演出
  • 色彩心理の応用
  • 戦略的な販売促進
  • チェーンごとの差別化戦略

といった複数の目的が組み合わさった、極めて合理的で工夫された仕組みです。

次回回転寿司に行く際は、皿の色に注目してみてください。あなたが選んだその皿、実はお店の戦略にまんまと乗せられているかもしれませんよ。

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