ピーマンはなぜ緑で、パプリカはカラフルなのか?色の正体と育ち方の違い

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色や形

スーパーの野菜売り場でよく見かけるピーマンとパプリカ。
どちらもツヤのある表面を持つ“甘くない系の野菜”として親しまれていますが、色に注目してみると大きな違いがあることに気づきます。

  • ピーマン:ほとんどが「緑色」
  • パプリカ:赤、黄、オレンジなど「カラフル」

この違い、一体なぜなのでしょうか?

実は、ピーマンとパプリカは“仲間”でありながら、その育て方や収穫時期、色素の発現タイミングに大きな違いがあります。

この記事では、ピーマンとパプリカの色の違いの理由を中心に、見た目だけではわからないそれぞれの特徴や育ち方をわかりやすく解説していきます。


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ピーマンとパプリカは同じ仲間だった!?

ピーマンもパプリカも、実はどちらもナス科トウガラシ属の植物です。

つまり分類上は「トウガラシの一種」。

ただし、一般的な唐辛子のように辛くはなく、辛味成分(カプサイシン)が少ない・またはほとんど含まれないタイプの栽培品種です。

✅ ピーマンとパプリカの違いは「品種」と「収穫時期」によるものであり、完全に別物ではありません。

名前の由来の違い

  • 「ピーマン」はフランス語の piment(ピマン)=唐辛子を語源としています。
  • 「パプリカ」はハンガリー語やドイツ語を通じて日本に入った名称で、海外では唐辛子全般を意味することも。

日本ではこれらを区別して呼びますが、実際には「甘味種のトウガラシ類」という広い括りの中で名前がつけられたに過ぎません。


ピーマンが緑色なのは“未熟な状態”で収穫するから

ピーマンは、本来は緑から徐々に赤く熟していく果実です。
しかし、緑色の未熟なうちに収穫して出荷されるのが一般的です。

これは以下の理由によります:

  • 緑の段階で十分に食用として成立する(適度な苦味と香り)
  • 熟すまで待つと柔らかくなりすぎて日持ちしにくい
  • 成長が早く、収穫サイクルが安定する

そのため、私たちが普段見かけるピーマンは、熟す前の緑の状態で店頭に並んでいるというわけです。

補足:まれに赤ピーマン(完熟ピーマン)も売られていますが、緑より甘みが増し、柔らかくなっています。


パプリカがカラフルなのは“完熟”させてから収穫するから

一方、パプリカは緑色の段階では収穫せず、赤・黄・オレンジなどに完全に色づくまで熟成させてから出荷されます。

この「カラフルさ」は、果実が熟す過程で色素が変化する現象によるものです。

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  • 赤 → リコピンという色素が増える
  • 黄 → ルテインなどの黄色色素が生成される
  • オレンジ → 赤と黄の中間色素が含まれる

これらはどれも「完熟状態」であり、パプリカの色の違いは品種ではなく“熟し方”による違いなのです。

実際には色によって品種が異なることも

市場に出ているパプリカは、実際には「赤用」「黄用」「オレンジ用」と栽培品種が異なる場合もあります。 これは、最終的な色や食味、栽培条件に合わせて、より効率よく育てるための工夫です。

また、それぞれの色には以下のような味や特徴の違いもあります:

  • 赤:最も甘みが強く、ジューシー
  • 黄:甘みはやや控えめで、さっぱりとした後味
  • オレンジ:甘みと酸味のバランスがよく、人気が高い

緑のパプリカは存在しないの?

実は、パプリカにも「緑色」の状態はあります。

ただし、それはまだ熟していない「未熟なパプリカ」。
食べられないわけではありませんが、

  • 苦味が強く、風味も劣る
  • 日持ちせず、消費者に受け入れられにくい

といった理由から、日本ではあまり流通していません。

海外では、たまに「グリーンパプリカ」として販売されている地域もあります。


栄養価や味にも違いがある?

ピーマン

  • シャキッとした食感とほろ苦さ
  • ビタミンCは多め(加熱にやや強い)
  • 緑黄色野菜だが、完熟時ほど栄養は高くない

パプリカ

  • 肉厚で甘みが強い
  • 赤・黄ともにビタミンCやカロテンが豊富
  • 緑のピーマンよりも栄養価が高め

同じトウガラシ属でも、「いつ収穫するか」で味も栄養も変わるのが面白いところです。


値段が違うのはなぜ?

  • ピーマンは成長が早く、収穫量が多く、コストが低い
  • パプリカは完熟まで時間がかかり、温度管理も必要でコストが高い

このため、パプリカはピーマンよりも高値で販売されることが多いのです。

また、パプリカは輸入品(オランダ・韓国など)が多く、流通コストも価格に反映されています。


まとめ:ピーマンとパプリカの色には育ち方の違いがあった

  • ピーマンとパプリカはどちらもトウガラシ属の仲間
  • ピーマンは「未熟な緑のうちに」収穫される
  • パプリカは「完熟するまで」育ててから出荷される
  • パプリカの色の違いは“品種”ではなく“熟し方”による
  • 栄養価や味にもそれぞれ特徴がある

カラフルなパプリカと、緑のピーマン。
色の違いの裏には、野菜が育つ過程のタイミングや収穫の工夫が隠れていたんですね。

これから野菜売り場で見かけたときは、その「色の意味」にもちょっと目を向けてみてはいかがでしょうか?

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