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「ガムテープ」と「布テープ」、どっちが正しいの?
引っ越しや荷造り、DIYなどでお世話になるテープ類。その中でもよく使われるのが「ガムテープ」と呼ばれるものですが、実はこの言い方、本来の意味とは違っているかもしれません。
日常では「茶色いテープ=ガムテープ」と思っている人が多いですが、実際にホームセンターなどで販売されている商品を見ると、「布テープ」と書かれていることが少なくありません。
では、ガムテープと布テープはどう違うのか?
そして「正しい使い分け方」は存在するのか?今回はこの疑問を徹底解説します。
ガムテープとは?本来の意味を整理しよう
「ガムテープ」の“ガム”は糊(のり)のこと
「ガムテープ」という言葉は、英語の「gum tape(糊のテープ)」が語源で、水で湿らせることで粘着する“クラフト紙製のテープ”を指していました。
つまり、以下のようなテープが本来のガムテープです:
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材質:クラフト紙
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粘着剤:乾燥状態→水で濡らして粘着力が出る
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使用例:封筒の封かん、段ボール梱包(工場など)
現在ではほとんど目にしないタイプですが、文具メーカーなどでは今も“正式なガムテープ”として扱われています。
市販の「茶色いテープ」はほとんど布テープ
一般的に「ガムテープ」と呼ばれている粘着力の強い茶色いテープの多くは、実際には「布テープ」または「クラフトテープ」です。
ホームセンターで「ガムテープください」と言うと、店員さんに「クラフトですか?布ですか?」と聞かれることもあります。
つまり、「ガムテープ」は通称であり、正式名称では布テープやクラフトテープが正解なのです。
布テープとは?特徴と用途を解説
名前の通り“布”がベースになっている
布テープは、繊維を織り込んだ布地の上に粘着剤を塗布したテープです。
主な特徴は以下のとおり:
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強度が非常に高い
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手でまっすぐ裂ける
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粘着力が強く、段ボールもしっかり固定できる
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水にある程度強い
また、表面にはツヤのある加工(PEラミネートなど)が施されており、防水性・耐摩耗性も兼ね備えた万能型テープです。
よく使われる場面
布テープは、特に以下のような用途でよく使われます。
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引っ越しや宅配便の荷造り
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段ボールの補強
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壁や床の仮止め(工事現場など)
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イベント設営や舞台関係のマーキング
とにかく「ガッチリ貼れて、手でちぎれる」ことから、力仕事の現場でも重宝されているのです。
クラフトテープとの違いも知っておこう
見た目はそっくり、でも中身は違う!
クラフトテープは、クラフト紙をベースにした茶色い紙製のテープです。
布テープと比べると:
項目 | 布テープ | クラフトテープ |
---|---|---|
材質 | 綿布・不織布など | 紙(クラフト紙) |
強度 | 高い | 低め |
耐水性 | ある | ほぼない |
手で切れるか | 切れる(きれい) | 切れるが裂けやすい |
用途 | 荷造り全般・工事 | 軽い封かんや室内用途向け |
つまり、軽い封かんにはクラフトテープ、重い荷物には布テープが向いているのです。
よくある誤解:「茶色いから全部ガムテープ」
お店で「茶色いテープ=ガムテープ」と思っている人が多いですが、実際にはこのように明確な違いがあります。
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本来の「ガムテープ」:水で湿らせて貼る紙製のもの
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一般に呼ばれている「ガムテープ」:布 or クラフト
なので、正式な使い分けとしては、「布テープ」「クラフトテープ」という名前で覚えておくと間違いがありません。
見分けるポイントと選び方のコツ
質感と触り心地で判断しよう
現物を手に取ると、以下のような違いに気づきます。
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布テープ:しっかりした厚み、少しゴワゴワしている
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クラフトテープ:パリパリ・ザラザラしていて軽い
触感が全然違うので、すぐに見分けられるようになります。
ラベルをチェックするのが確実!
ほとんどの製品には、パッケージに「布テープ」「クラフトテープ」と明記されています。ホームセンターで購入する際は、ラベルを見るだけで簡単に見分けられます。
また、製品によっては「重量物OK」「軽包装用」など、具体的な用途も記載されているので、それに従うのが確実です。
番外編:養生テープやビニールテープとの違い
養生テープ
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建築現場や引っ越し時に使われる
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貼ってもきれいに剥がせる
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粘着力は控えめ
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カラーが豊富(緑・青・透明など)
仮止めや一時的なマーキングに最適で、最近では家庭用としても人気です。
ビニールテープ
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電気工事などで使用
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絶縁性能が高い
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伸縮性あり
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黒・赤・青など多色展開
こちらは電気機器の配線補強が主な目的なので、荷造りには不向きです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 引っ越し用にはどのテープが最適?
→ 布テープが一番安心です。重量物や大きな段ボールも、強力に固定できます。
Q2. クラフトテープは重い荷物には使えない?
→ 破れやすいため、重たい荷物には不向きです。使うなら軽い封筒や薄い箱向けです。
Q3. テープの色に意味はあるの?
→ 基本的に色は装飾や用途区分で、性能差はありません(布テープでも白・黒・青などあります)。
まとめ:正しい名前で、正しく使おう
「ガムテープ」という言葉は日常的に使われますが、実際には正式なテープ名ではなく、布テープやクラフトテープが正しい分類です。
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ガムテープ=水で濡らして使うタイプ(現在は稀)
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布テープ=強力で手切れしやすく、引っ越しに最適
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クラフトテープ=軽包装向け。紙製で強度は弱め
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養生テープやビニールテープとも混同注意!
テープは見た目が似ていても用途によって適した種類が違うので、「何に使うのか」を基準に正しく選ぶことが大切です。
今度テープを使うときには、ぜひ少しだけ意識して見てみてください。
意外と深い世界が広がっているかもしれませんよ!